Tokina AT-X 107 DXがお手頃魚眼レンズで最強という説

過去にneewerの8mm魚眼レンズがコスパ最強か、という記事(こちら)を投稿したのですが、neewerは友人に譲り、TokinaのAT-X 107 DXに置き換えました。neewerとの比較を交えながらレビューします。








圧倒的に廉価なneewerに対し、ライトユーザーには少しハードルの高い価格。いつ使うかわからない魚眼レンズですから、慎重になって当たり前です。Amazonでの価格は下記の通り。執筆時点では、価格.comの最安値でした。ちなみに私はキタムラさんで状態の良い中古品を購入したので約3万円の出費で済みました。






外観



馴染みのないデザイン

今回はパッケージ無しの中古品のため開封の儀はありません。 特徴的なゴールドのレタリングは、キヤノンユーザからすると、あまり馴染みのないものかもしれません。 ズームリングの回転方向もキヤノンとは逆です。



スーパープラスチッキー

無骨な印象のフォーカススイッチは、基本的にはMFにしておくことをお勧めします。 メーカからも言われている通り、AFモード時はギアが硬く噛んでおり、 フォーカスリングに無理な力がかかるとメカの故障につながるそうです。



歪む撮影ブースの床

体格は横並びと比較してもコンパクト。もともとAPS-C用のレンズですが、 標準の18-55mmよりも短く収まっています。これは、neewer 8mmに対しては、より際立つ特徴となっています。




カッコつけてテープ貼ってますが6Dです

ちなみにAPS-C用といいながらフルサイズ機にも装着できます。ワイド側では思い切りケラれてしまいますが、 テレ側では普通に撮影することができます。それにケラれても、トリミングすればいいです。


比較

それでは激安魚眼のneewer 8mmと比較します。

neewer Tokina
実勢価格
焦点距離8mm10~17mm
画角180°162°(APS-C時)
レンズ構成7群10枚8群10枚
絞り羽根枚数6枚6枚
明るさF3.5F3.5~4.5
最小絞りF22F22
最短撮影距離0.3m0.14m
最大撮影倍率no data1:2.56
最大径77.2mm70.0mm
長さ96.2mm71.1mm
質量428g350g


魚眼レンズで焦点距離ってどういうことか理解できていません。もし光学に詳しい方がいたら、お友達になってください。とりあえず、キヤノンのAPS-Cでは162°までしか映らないとのことですが、フルサイズ機に乗せれば、180°写すことができているようです。
レンズと絞り羽根の枚数、明るさはイーブン。あえて言いますが、私の場合は偶数絞りでなければ土俵に上がれません。
最短撮影距離には大きな乖離があり、数値ではパッと感じませんが、寄れる寄れないレンズの差がここに現れています。

接写テスト(猫) EOS6D 17mm F4.5 1/80秒 ISO12800
横で猫が寝ていたので接写テストを行ってみました。 シャッタースピード落として、照明をつければよかったのですが 感度爆アゲ状態でもしっかり写っています。ほんと?これは主にカメラ本体の性能かもしれません。
この子は同居猫にちょっかいを出しすぎて鼻を引っ掻かれてしまっています。


ワーキングディスタンス約20mm
実は、この状態で撮影していました。レンズの先端から猫の鼻までの距離は約20mm。 良く寄れています。これだけ寄れば焦点距離17mmといえど、被写界深度はかなり浅くなっています。しかし、このレンズにはオートフォーカスが備わっているので、カメラ任せでピントを合わせることができます。




作例

友人と飲みに行った帰り、駅から自宅まで歩いている途中でスナップしてみました。撮って出しになっています。設定は全てEOS M10をMモードでISOオートです。
※2020年1月に撮影したものです。


まずは開放で撮ったものです。今気付きましたがワイド側しか使ってませんでした。魚眼レンズなので、ワイド側の方が使いがちになると思います。
点字ブロック EOS M10 10mm  F3.5 1/20秒 ISO 3200
まずどれくらい魚眼らしい絵が撮れるのか。格子模様の歩道を撮影しました。これが先ほどご紹介したCanonのAPS-Cで162°の画角です。しっかりと魚眼の特徴が出ていますね。


鉄柵 EOS M10 10mm  F3.5 1/20秒 ISO5000
鉄柵があったので、カメラを近づけてみました。画面中央が歩道の端なのですが、魚眼レンズだと変わった写真が撮れます。夜間の手持ち撮影で、感度がだいぶ上がってしまっていますが、それを加味してもあまりクリアな画質とは言えないかもしれません。とはいえ価格を踏まえると、十分、期待に応えてくれています。


ポスト EOS M10 11mm  F3.5 1/20秒 ISO2500
ポストが目についたので撮ってみました。遠近感がよく出てる一方、それぞれ物体のテクスチャだったり細かな部分は、少しボンヤリした印象。ノスタルジックな写真がお好きな方には相性いいかもしれません。



次に、F8.0まで絞った様子を見てみましょう。
日本の明日を切り拓く EOS M10 17mm F8.0 1/20秒 ISO10000
政治家のポスター(看板か?)が印象的だったので、画面1/3に配置してみました。こういう時は背景にピントが合って、ポスターはぼかすのがセオリーだと思うのですが、この写真はポスターにピントが良く合っています。(おそらくこの時はパンフォーカスで撮ってるつもりです。)
変わったものを見つけたときに、誇張して表現できるのが魚眼レンズのいいところです。その点ではこれくらいの画質でも十分やるべきことをやってくれている印象です。特徴的な6本光芒は好みが分かれるかもしれませんが、私のような偶数絞り派にとってはかなり高得点でしょう。


最後に

いかがだったでしょうか?AF付きの魚眼レンズでは、だいぶ廉価な方だと思います。 是非みなさんもTokina AT-X 107 DXを手に入れて、楽しい魚眼写真を撮影してください。 良いカメラライフを!

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